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コラム

建設業の事業承継・M&A その3

毎年200社を超える地域建設業者様からご相談をいただきますが、その中で感じる地方の建設業の特徴と事業承継を見据えた際に注意したい点について解説いたします。

特徴①不正確な情報が多い

毎年多くの建設業者様から様々な相談をいただきます。
しかし、その相談の根拠が間違った情報に基づくものが非常に多いと感じます。

例えば「実務経験10年」という言葉。実務経験の10年は、建設業許可の要件の一つである専任技術者に就任するための要件ですが、
これは10年間の実務経験を証明できる書類がそろうことで認められます

しかし、「建設業に従事して10年経てば許可が取れる」と曲解しているケースがあります。
仮に10年の実務経験が認められたとしても、他にも要件はいくつもあり、10年の経験があるからそれだけで許可要件を満たすということではありません。

このような不正確な情報を前提とした判断が多いように感じます。

特徴②受発注・採用が属人的

建設業者の方々は職人肌であり、そのつながりが属人的であるという特徴があります。

例えば、高校の先輩後輩で仕事を出し合っていたり、人を採用する際も公募するよりも人伝いでの紹介や、既に知っている人が入社するケースが多いのです。
この属人的な仕事の流れは、うまくいっているときは非常に強い関係を築きますが、事業承継のことを考えると、あまり良いことばかりではありません。

つまり、後継者が現経営者の人のつながりをそのまま引き継げるわけではないということです。
仕事の流れが、経営者の個人的なつながりで成り立っている場合、経営者の引退と同時に、自社の仕事の源泉であるそのつながりがそっくり社外に出て行ってしまうことになります。

特徴③短期的視点で役員報酬を決めている

建設業は材料の仕入れなど、一つの仕事に事前に多額の資金が必要になります。
そのため、金融機関からの借り入れありきの工事の受注案件が多くあります。
借り入れして事業を行い、利益を出して、現金を生み出し返済していき、また大きな工事の際には借り入れを起こすというサイクルを回していく傾向にあります。

しかし、このサイクルのうち利益を出して、現金を生み出すという点を「役員報酬の調整で行っている」ケースが多く見受けられます
出すべき利益が出ない構造だから役員報酬を下げ、利益を出し、金融機関に見せる決算書を良くしようとしているのです。
つまり、役員報酬で利益調整をしています。

また反対に、利益が出そうな期に事前に役員報酬を上げることで、節税を図ることもあります。
この場合は、会社にキャッシュが残らない→返済原資が生まれない→剰余金が積み上がらない→自転車操業から抜け出せない・・・のサイクルになります。
これを促す会計事務所も少なからずいるようです。

しかし、これはいずれのケースも共通しているのは短期的視点で役員報酬を決めているという点で共通しています。
本来であれば、長期計画の中で良い会社にしていこうとしたら、利益を出すことと、納税は必須です。
加えて、一定程度の役員報酬を出し、オーナーでもある経営者がいざというときに会社に資金注入できるだけの資本をもっておくことが安定した経営につながります。

このように長期的経営計画の視点に立ち、役員報酬を決定していくことが必要なのです。

以上の3点は、私から見た建設業の特徴的な点をあげさせていただきました。
しかし、これらは言い換えると中小建設業の

・現場のコミュニケーションを大事にし、
・人のつながりを大切にしている職人らしいいい面の現れ

でもあると感じています。
職員気質の暖かさに加え、多様な視点で経営をすることができれば、さらに発展する企業経営をしていけると感じています。

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コラム

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